小説本をつくろう!~初心者だけどこだわりたいからちょっと頑張ろうね・制作編~

備忘録その2。いよいよ具体的な作成の話です。
どういう気持ちで作ることにしたのか・下準備などは前回記事をどうぞ。

今回の記事はここらへんの話です↓

【デザイン依頼】

・デザイナーを探す(SNS検索/ピンとくるか/スケジュールが合うか)

・デザイン依頼(うまくできなくて死ぬ/コンセプトとの向き合い/デザインってなに)

【本編の校正と原稿づくり】

・原稿ベースづくり(寸法/余白/段組/原稿設定/Word魔改造)

・製本する部分の校正(カクヨム独自記載の排除/誤字/くそみたいな文章の手直し/情報補完/手直し手直し手直し…)

みんなここが一番気になるんじゃないかと思うのでじっくり書きます。

と、その前に、本のサイズについても。

【本の規格決め】
小説書いてる人ってだいたいが読書好きの方なんじゃないかと思うのですが、私は主に海外児童書育ちの人だったので、出すなら文庫サイズではなく、児童書サイズがいい!という強めの理想がありました。
korも海外児童書風、と思って作ってますし…形を、寄せたい…っ
ということで今回は静山社ぺガサス文庫の規格に寄せて作成することに。

バーティミアスをみんな読もう!


私のバイブル、「バーティミアス」の文庫版を本屋で実際に購入し、表紙やら本文やらなにやらをチェックしまくります。(もともとはハードカバーで読んでたので文庫本ははじめて。あの特徴的な注釈もちゃんと活かされてて喜び!)
静山社のHPで段組みも見れるので気になる方は見てね!

現物のチェックについては、寸法・厚みの採寸、中表紙や目次がどんなつくりになっているか、章ごとの区切り方や、奥付ページなど…普段読書している時にはぜんぜん気にしない点を見たりしました。あとどんな本文用紙使ってるのか、とか。詳細までは素人には分からないのですが、少なくとも生成り…ということは分かる。
あと一番気になってたのは、フォント!
フォントサイズと余白も測定します。フォントサイズについては以前イベントで手に入れていた緑陽社の「読んでいる本の文字サイズがわかるしおり」を活用しました。

あとはネットなどで小説として推奨されるフォントをいくつか調べて好みのものを探します。
言うてkorは「海外児童書風」であり、読者層はおそらく大人になるだろうと思ったので、参考本とフォントはだいぶ違う感じです。(分からんけど本家はMS明朝なんじゃないかな)
ちなみに私はスタンダードに「源瑛こぶり明朝」をセレクト。ちょっと固めで雰囲気あるかなと思って。

ということでサイズが決定します。
サイズ:11.3cm(幅)×17.3cm(高さ)

余白とかフォントとかも調べてたじゃん、決まんなかったの?と思うでしょう。
ここは実際に原稿設定をする際に微調整が入りました。ま、なんでか思ったようにはいかんかったのよ。。。


【本編の校正と原稿づくり】
さて、次は中身の作成です。
くそみたいな過去の自分の文章とはこれまで何度か向き直ってきたこともあり(カクヨム公開後に体裁整え対応は何度かした)、多少はマシな校正になるのではと思っていたあの時の自分をぶん殴りたくなりますね。
っていうか、改訂してこれだったんだ!(衝撃)というのもあるのですが、その前にまずは原稿フォームを作る環境づくりからはじまります。

使用ソフトはMSのWordです。
そういえばこの製本をおこなうにあたり、ついに20年近く使い倒していたPCを新調しました。いい加減やばそうだったので…。wordのバージョンも激古いしなにか支障あったらやだなというのもあり、半導体値上がりのなか、、、笑
Wordを原稿設定して物書きしてる方のかた記事や印刷所のテンプレなどあらゆるものを参照して設定します。特に参考にしたのは以下のサイトと記事です。

・本の印刷工房さん https://bookprint.jp/
テンプレが置いてあったのでどんな感じなのか実際に見ることができて助かりました。何かの機会でお世話になりたい。

・Wordで作る小説同人誌 https://note.com/ichi_branch/n/n156cefe68b60
めちゃくちゃ参考にしたのがこの方のnote記事。全部は読めてないんですが、何度も見返しながらポチポチと設定しました。

先人の知恵を借りながら設定した私のWord原稿魔改造設定はこちら。

ページ設定タブだよん

フォント設定タブだよん

これですね、最初に本を採寸したとおりに設定してみたところ、1ページに入る行数なんかが極端に減っちゃったりして、ページ数が嵩んだりなど思ったようにはいかず。
本家はWordではない専用のソフトを使っているでしょうし、完全一致は無理があるなと諦め、ちょっとずつフォントサイズや余白を攻めて見栄え的にはイケる気がするものを設定しました。
ノドの設定については本家のものでも採寸できないので、いろんな作った人の感想と寸法を参考に決めました。綴じこんであるから正しい寸法わかんないんですよね。これはもう出たとこ勝負の気持ちでした。いい設定の仕方あれば教えてください。
(余談)
出来上がりを見た感じギリギリかなと思ったので、増刷版でもう少し広げようかとも思ったのですが、ノド広げるとレイアウトが大幅に崩れてしまい、断念しました。全部がギリギリ、ギチギチの設定だったんだな…

原稿設定済みのWord編集画面

ようやく環境設定が終わったのですが、注意点が。
私はこの原稿設定が全ページに適用されるように作っているのですが、目次ページや人物紹介ページ、更にはepごとのでかタイトルページに適用したい書式がうまくいかず、試行錯誤しているうちにどうにかそれっぽくなった…どうしてうまく行ったか分からん…という事態になったので、特定のページだけ書式変えたいって時にはよく調べたほうが良いかもです。

こういうページとかね

あとはヘッダー/フッターの設定、私はページ上部に項数と左側にだけ章タイトルを表示しています。いまどの章読んでるかわかるといいかなと思って。
ここらへんは個人の趣味ですね。ページ下部スタイルも好きですし。

で、ようやく中身に着手です。いうて中身作りながらも体裁調整は何度か行いましたが。
初回の環境作成完了が3/7くらいだったのですが、そこから4/24の本文入稿まではギリギリまで改訂と校正と誤字潰しのいたちごっこが続きます。
カクヨムの独自表記を排除するのも大変でしたがルビ振りもなかなかに大変な作業でした。どこまで振るか、って結構悩みますし。。。読めんな、ってストレスを与えたくないけどルビだらけもうざいしな…
あとは、原稿設定で改行後は先頭一字下げを仕込んでたんですが、うまく作動しないとか空白挿入が効かないとか地味な戦いもありましたね。

まあ何より自分の書いた拙い本文と向き合い続けるのが一番しんどいんですけどね。。。製本するにあたりストーリーや展開には変更ないのですが、細かい言い回しや表現などを整えています。場合によっては説明不足の補完とか。なかでもep.1は細かい修正をアホほど入れました。それでもいま見返すと重複表現あんな…とかクドイ文章になってんな…が見つかるのでげんなりしますね(にっこり)
校正方法はWordの校正機能、PDF書き出してipadで手書き赤書き、を繰り返していました。紙印刷もしたかったけどページ数がありすぎてちょっと現実的ではなく…でも一回くらいしてみてもよかったかもね。
原稿は最終V6までいきましたが、それでも潰し損ねた箇所があってンアアアアアと汚い鳴き声をあげる羽目になりました。

◆反省点まとめ
・ノドは本の厚みかも参考にして決めたほうがよさそう(厚ければ厚いほど、真ん中の方の開き角度が狭まる=ノド部分を食うので※製本方法にもよる)
・校正方法は可能ならもうちょっとバリエーションを持たせてもいいかも(音声読み上げ、ほかの人の目を借りたチェックなど)
・完璧な状態で出したい場合は校正のためにも余裕入稿をおすすめ


【デザイン依頼】
ところかわってデザイン依頼です。
以前、SNSで同人誌の表紙デザイン依頼を募集する旨の記載を見かけたこともあり、Xで検索をかけてみるとポストが結構ヒットしました。その中から依頼先を決定しています。
私はデザイン依頼先についてはあまり比較などはせず、フィーリングで選んだのですが、たぶんココナラとかつなぐみたいなクリエイターが集ってそうなところから比較検討するのもよいんじゃないかと思います。
(なので金額の相場とかはよく分からない。。。)
ひとまずポートフォリオがしっかりしてて実績があるのか、作品傾向が好みか、問い合わせフォームなどが整備されているか…などは確認したと思います。

専用フォームにある項目を埋めて、依頼を打診したのが3/1。納期は4月半ば頃としました。
kor本は6/7のコミティアでの頒布を目指していたので、1か月半くらいあれば刷り終わるのでは?と思い。

デザイン依頼についてはデザイナーの方によって仔細は異なると思うのですが、私の場合は
表紙の完成イメージに近い画像の連携を行い、その内容をもとにデザインを進めてもらう方法でした。
ただ、このイメージの共有がめちゃ難しく…私も難儀しましたがデザイナーさんにも迷惑かけちゃったなと反省が多々ありますね。。。
完成イメージが具体的に描けず、かつ、これだ!と思うデザインをした本も見つからず、最初は好きな要素の入った部分的な参考資料の連携しかできず、とっ散らかった情報共有をしてしまいました。(本屋に行って気になった装丁などの情報収集もしたのですが、結局要素が散らかってしまい、逆に混乱を生む状態)
デザイナーさんも苦慮されてるだろうなあとひしひし感じたので、ドラえもん(ひこさん)に泣きつき、デザイン依頼についてアイデア出しと整理に付き合ってもらいました。
ドンピシャな参考例はないため、この本のこの要素は良い、でもこの要素は除外したい、というパワポ資料を作り(!)、自分の求めるものが総合してわかるようなものを作成したりました。
画像も見せたいんですけど、なんか不味いかもしんないので、見たいよ~って方いれば個別にお知らせください。こっそり見せます。
結果、決め打ちでイメージ連携はできなかったのですが、過去のやりとりと伝えた方向性をもとにデザイナーさんが方向性を整理してご提案いただけることに。
もう本当にありがとう。これで出てくるものに文句は絶対に言わない。。。の気持ちであとはプロに託します。
(ちなみに私はオプションでデザイン提案を盛り込んでいたので、このご対応をいただいているかと思います!みんながみんなやってくれるワケじゃないかもなのでよく確認しよう!)

後日、提案デザインと使用する紙や特殊加工について、おすすめの印刷所の連絡をもらい、内容を確認します。
コンセプトを織り込みつつ、シックで素敵なデザインを提出してくれて、本当に感謝の気持ち。。。たいがい迷走してたせいではありますが自分もヘトヘトになるまで考えて依頼したものだったので、感慨もひとしおです。
「海モチーフ」と「洋書らしさ」を軸に全体としてクールな印象をベースとして、要所にクラシカルな要素を織り交ぜることで、「大人も読める児童文学」というコンセプトに合う、重厚さと物語性を併せ持った仕上がり……にしていただきました。
デザインについてはどういう意図で切り取りっぽい構図にしたか、などデザイン要素すべてについてどんな意図でこうしたのかも教えてくださり、プロの落とし込み力に圧倒されていました。(読んでるだけでもめちゃ興奮しました)

カバー全形

本体表紙全形(裏面はブラック)

■特殊紙 × エンボス加工
カバー:用紙 タントキラ+カラー(CMYK)印刷+エンボス加工
本体:用紙 アワイ+モノクロ(墨)印刷

本当にめちゃカッコイイ。何度見ても良……
デザインと~っても気に入ってルン♪なのですが、表紙やカバーの紙が特殊っぽいな…あれ、ってことはこの紙を扱ってる印刷所ってほんと少ないんじゃない?!という事実に遅れて気が付く。
紙の種類と印刷所で調べてもヒットするものは少ない。。。あれこれいつも漫画刷ってもらってるとこじゃ無理だな?そもそも寸法も特殊(新書ともちょっと違うしB6判とも違う特殊サイズ)だもんな。ん、あれ…? ……?(どっと噴き出る汗)

そうだよな~~!ちょっと凝った装丁にするならそういう事態が起きますよね~~~!
この話は印刷所決めの話で詳しく話します。

◆反省点まとめ
・表紙のイメージ解像度をもうちょっとあげてから連携できればよかった(イメージを絞る)
・納期について通常どのくらいか聞いてみてもよかった(適正な納期設定だったか)
・印刷所の納期や扱える内容との兼ね合いをふまえてデザインも設定できるとベター


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